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同族会社・役員給与等(国税庁平成19年3月13日に通達)

第1章  総   則
第3節 同 族 会 社
株式会社における同族会社の判定)
(名義株についての株主等の判定)
(生計を維持しているもの)
(生計を一にすること)
(同族会社の判定の基礎となる株主等)
(議決権を行使することができない株主等が有する議決権の意義)―新設
(同一の内容の議決権を行使することに同意している者の意義)―新設
(同一の内容の議決権を行使することに同意している者がある場合の同族会社の判定)―新設
第9章 その他の損金
第2節 役員給与等
第1款 役員等の範囲
(役員の範囲)
(法人である役員)―新設
(代表権を有しない理事)
(専務取締役等の意義)
(使用人としての職制上の地位)
(機構上職制の定められていない法人の特例)
(使用人兼務役員とされない同族会社の役員)
(同順位の株主グループ)
第2款 経済的な利益の供与
(債務の免除による利益その他の経済的な利益)
(給与としない経済的な利益)
(継続的に供与される経済的利益の意義)―新設
第3款 定期同額給与―新設
(定期同額給与の意義)
(経営の状況の著しい悪化に類する理由)
第4款 事前確定届出給与―新設
(事前確定届出給与の意義)
(確定額の意義)
(職務の執行を開始する日)
第5款 損金の額に算入される利益連動給与―新設
(業務執行役員の意義)
(確定額を限度としている算定方法の意義)
(算定方法の内容の開示)
(利益に関する指標の数値が確定した時期)
第6款 過大な役員給与の額
(役員に対して支給した報酬の額の範囲)
(使用人としての職務に対するものを含めないで役員給与の限度額等を定めている法人)
(使用人分の報酬の適正額)
(使用人兼務役員に対する経済的な利益)
(海外在勤役員に対する滞在手当等)
(他の使用人に対する賞与の支給時期と異なる時期に支給したものの意義)
(使用人が役員となった直後に支給される賞与等)
第7款 退職給与
(役員に対する退職給与の損金算入の時期)
(退職年金の損金算入の時期)
(使用人兼務役員に支給した退職給与)
(厚生年金基金からの給付等がある場合)
(役員の分掌変更等の場合の退職給与)
(被合併法人の役員に対する退職給与の損金算入)
(合併法人の役員となった被合併法人の役員等に対する退職給与)
(退職給与の打切支給)
(使用人が役員となった場合の退職給与)
(役員が使用人兼務役員に該当しなくなった場合の退職給与)―新設
(使用人から役員となった者に対する退職給与の特例)
(個人事業当時の在職期間に対応する退職給与の損金算入)
第8款 使用人給与
(生計の支援を受けているもの)
(生計を一にすること)
(厚生年金基金からの給付等がある場合の不相当に高額な部分の判定)
(支給額の通知)
(同時期に支給を受けるすべての使用人)
第9款 転籍、出向者に対する給与等
(出向先法人が支出する給与負担金)
(出向先法人が支出する給与負担金に係る役員給与の取扱い
(出向者に対する給与の較差補てん)
(出向先法人が支出する退職給与の負担金)
(出向者が出向元法人を退職した場合の退職給与の負担金)
(出向先法人が出向者の退職給与を負担しない場合)
(出向者に係る適格退職年金契約の掛金等)
(転籍者に対する退職給与)
第10款 特殊支配同族会社の役員給与―新設
(業務主宰役員の意義)
(常務に従事する役員の意義)
(特殊支配同族会社の判定)
(基準期間に含まれない事業年度等)
(基準期間における期末業務主宰役員等の判定)
(損金不算入額の特例計算に関する書類の書式)
第11款 新株予約権を対価とする費用等―新設
(役務の提供の対価として発行される新株予約権)
第12款 株式譲渡請求権に係る自己株式の譲渡
(株式譲渡請求権の意義)
下線部分が改正部分です
第1章  総   則
第3節 同 族 会 社
株式会社における同族会社の判定)
1−3−1 株式会社が同族会社であるかどうかを判定する場合において、法第2条第10号《同族会社の意義》の株式又は出資の数又は金額による判定により同族会社に該当しないときであっても、例えば、議決権制限株式を発行しているとき又は令第4条第5項《同族関係者の範囲》に規定する「当該議決権を行使することができない株主等」がいるときなどは、同項の議決権による判定を行う必要があることに留意する。
(注) 法第2条第10号に規定する「株式」及び「発行済株式」には、議決権制限株式が含まれる。
(名義株についての株主等の判定)
1−3−2 法第2条第10号《同族会社の意義》に規定する「株主等」は、株主名簿社員名簿又は定款に記載又は記録されている株主等によるのであるが、その株主等が単なる名義人であって、当該株主等以外の者が実際の権利者である場合には、その実際の権利者を株主等とする。
(生計を維持しているもの)
1−3−3 令第4条第1項第4号《同族関係者の範囲》に規定する「株主等から受ける金銭その他の資産によつて生計を維持しているもの」とは、当該株主等から給付を受ける金銭その他の財産又は給付を受けた金銭その他の財産の運用によって生ずる収入を日常生活の資の主要部分としている者をいう。
(生計を一にすること)
1−3−4 令第4条第1項第5号《同族関係者の範囲》に規定する「生計を一にする」こととは、有無相助けて日常生活の資を共通にしていることをいうのであるから、必ずしも同居していることを必要としない。
(同族会社の判定の基礎となる株主等)
1−3−5 同族会社であるかどうかを判定する場合には、必ずしもその株式若しくは出資の所有割合又は議決権の所有割合の大きいものから順にその判定の基礎となる株主等を選定する必要はないのであるから、例えばその順に株主等を選定した場合には同族会社とならない場合であっても、その選定の仕方を変えて判定すれば同族会社となるときは、その会社は法第2条第10号《同族会社の意義》に規定する同族会社に該当することに留意する。
(議決権を行使することができない株主等が有する議決権の意義)―新設
1−3−6 令第4条第3項第2号《同族関係者の範囲》に規定する「議決権を行使することができない株主等が有する当該議決権」には、例えば、子会社の有する親会社株式など、その株式の設定として議決権があるものの、その株主等が有することを理由に会社法第308条第1項《議決権の数》の規定その他の法令等の制限により議決権がない場合におけるその議決権がこれに該当する。
令第4条第5項に規定する「議決権を行使することができない株主等が有する当該議決権」についても、同様とする。
(同一の内容の議決権を行使することに同意している者の意義)―新設
1−3−7 令第4条第6項《同族関係者の範囲》に規定する「同一の内容の議決権を行使あうることに同意している者」に当たるかどうかは、契約、合意等により、個人又は法人との間で当該個人又は法人の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している事実があるかどうかにより判定することに留意する。
(注) 単に過去の株主総会等において同一内容の議決権行使を行ってきた事実があることや、当該個人又は法人と出資、人事・雇用関係、資金、技術、取引等において緊密な関係があることのみをもっては、当該個人又は法人の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者とはならない。
(同一の内容の議決権を行使することに同意している者がある場合の同族会社の判定)―新設
1−3−8 令第4条第6項《同族関係者の範囲》の規定により当該議決権に係る会社の株主等であるものとみなされる個人又は法人は、法第2条第10号《同族会社の意義》の株式又は出資の数又は金額による同族会社の判定の場合にあっては、株主等とみなされないことに留意する。
令第4条第3項第1号《他の会社を支配している場合》の他の会社の判定に当たっても、同様とする。
第9章 その他の損金
第2節 役員給与等
第1款 役員等の範囲
(役員の範囲)
9−2−1 令第7条第1号《役員の範囲》に規定する「使用人以外の者でその法人の経営に従事しているもの」には、相談役、顧問その他これらに類する者でその法人内における地位、その行う職務等からみて他の役員と同様に実質的に法人の経営に従事していると認められるものが含まれることに留意する。
(法人である役員)―新設
9−2−2 法第2条15号(定義)に規定する役員には、会計参与である監督法人又は税理士法人及び持分会社の社員である法人が含まれることに留意する。
(代表権を有しない理事)
9−2−3 民法第34条《公益法人の設立》の規定により設立された法人(以下9−2−3において「民法法人」という。)の理事が定款若しくは寄付行為の規定又は総会の決議により代表権を有しないこととされている場合には、当該理事は令第71条第1項第1号《使用人兼務役員とされない役員》に掲げる役員のうち同項第1号に掲げる者には該当しないことに留意する。
民法法人以外の法人の理事で同様の事情にある者についても、同様とする。
(専務取締役等の意義)
9−2−4 令第71条第1項第1号《使用人兼務役員とされない役員》に掲げる「副社長、専務、常務その他これらに準ずる職制上の地位を有する役員」とは、定款等の規定又は総会若しくは取締役会の決議等によりその職制上の地位が付与された役員をいう。
(使用人としての職制上の地位)
9−2−5 法第34条第5項《使用人兼務役員》に規定する「その他法人の使用人としての職制上の地位」とは、支店長、工場長、営業所長、支配人、主任等法人の機構上定められている使用人たる職務上の地位をいう。したがって、取締役等で総務担当、経理担当というように使用人としての職制上の地位でなく、法人の特定の部門の職務を統括しているものは、使用人兼務役員には該当しない。
(機構上職制の定められていない法人の特例)
9−2−6 事業内容が単純で使用人が少数である等の事情により、法人がその使用人について特に機構としてその職務上の地位を定めていない場合には、当該法人の役員(法第34条第5項かっこ書《使用人兼務役員とされない役員》に定める役員を除く。)で、常時従事している職務が他の使用人の職務の内容と同質であると認められるものについては、9−2−5にかかわらず、使用人兼務役員として取り扱うことができるものとする。
(使用人兼務役員とされない同族会社の役員)
9−2−7 令第71条第1項第5号《使用人兼務役員とされない同族会社の役員》同族会社の役員には、次に掲げる役員が含まれることに留意する。
(1) 自らは当該会社の株式又は出資を有しないが、その役員と法第2条第10号《同族会社の定義》に規定する特殊の関係のある個人又は法人(以下9−2−7において「同族関係者」という。)が当該会社の株式又は出資を有している場合における当該役員
(2) 自らは当該会社の令第4条第3項第2号イからニまで《同族関係者の範囲》に掲げる議決権を有しないが、その役員の同族関係者が当該会社の当該議決権を有している場合における当該役員
(3) 自らは当該会社の社員又は業務を執行する社員ではないが、その役員の同族関係者が当該会社の社員又は業務を執行する社員である場合における当該役員
(注) 令第71条第1項第5号に規定する株主グループの所有割合の計算については、1−3−1《株式会社における同族会社の判定》から1−3−8《同一の内容の議決権を行使することに同意している者がある場合の同族会社の判定》までの取扱いを準用する。 
(同順位の株主グループ)
9−2−8 令第71条第1項第5号《使用人兼務役員とされない同族会社の役員》の規定を適用する場合において、第1順位の株主グループと同順位の株主グループがあるときは当該同順位の株主グループを含めたものが第1順位の株主グループに該当し、これに続く株主グループが第2順位の株主グループに該当することに留意する。
(注)  例えば、A株主グループ及びB株主グループの株式の所有割合がそれぞれ20%、C株主グループ及びD株主グループの株式の所有割合がそれぞれ15%の場合には、A株主グループ及びB株主グループが第1順位の株主グループに該当しその株式の所有割合は40%となり、C株主グループ及びD株主グループが第2順位の株主グループに該当しその株式の所有割合は30%となる。
第2款 経済的な利益の供与
(債務の免除による利益その他の経済的な利益)
9−2−9 法第34条第4項《役員給与》、法第35条第1項《特殊支配同族会社の役員給与》及び法第36条《過大な使用人給与の損金不算入》に規定する「債務の免除による利益その他の経済的な利益」とは、次に掲げるもののように、法人がこれらの行為をしたことにより実質的にその役員等(役員及び同条に規定する特殊関係使用人をいう。以下9−2−10までにおいて同じ。)に対して給与を支給したと同様の経済的効果をもたらすもの(明らかに株主等の地位に基づいて取得したと認められるもの及び病気見舞、災害見舞等のような純然たる贈与と認められるものを除く。)をいう。
(1)役員等に対して物品その他の資産を贈与した場合におけるその資産の価額に相当する金額
(2)役員等に対して所有資産を低い価額で譲渡した場合におけるその資産の価額と譲渡価額との差額に相当する金額
(3)役員等から高い価額で資産を買い入れた場合におけるその資産の価額と買入価額との差額に相当する金額
(4)役員等に対して有する債権を放棄し又は免除した場合(貸倒れに該当する場合を除く。)におけるその放棄し又は免除した債権の額に相当する金額
(5)役員等から債務を無償で引き受けた場合におけるその引き受けた債務の額に相当する金額
(6)役員等に対してその居住の用に供する土地又は家屋を無償又は低い価額で提供した場合における通常取得すべき賃貸料の額と実際徴収した賃貸料の額との差額に相当する金額
(7)役員等に対して金銭を無償又は通常の利率よりも低い利率で貸付けをした場合における通常取得すべき利率により計算した利息の額と実際徴収した利息の額との差額に相当する金額
(8)役員等に対して無償又は低い対価で(6)及び(7)に掲げるもの以外の用役の提供をした場合における通常その用役の対価として収入すべき金額と実際に収入した対価の額との差額に相当する金額
(9)役員等に対して機密費、接待費、交際費、旅費等の名義で支給したもののうち、その法人の業務のために使用したことが明らかでないもの
(10)役員等のために個人的費用を負担した場合におけるその費用の額に相当する金額
(11)役員等が社交団体等の会員となるため又は会員となっているために要する当該社交団体の入会金、経常会費その他当該社交団体の運営のために要する費用で当該役員等の負担すべきものを法人が負担した場合におけるその負担した費用の額に相当する金額
(12)法人が役員等を被保険者及び保険金受取人とする生命保険契約を締結してその保険料の額の全部又は一部を負担した場合におけるその負担した保険料の額に相当する金額
(給与としない経済的な利益)
9−2−10 法人が役員等に対し9−2−10に掲げる経済的な利益の供与をした場合において、それが所得税法上経済的な利益として課税されないものであり、かつ、当該法人がその役員等に対する給与として経理しなかったものであるときは、給与として取り扱わないものとする。
(継続的に供与される経済的利益の意義)―新設
9−2−11 令第69条第1項第3号《定期同額給与の範囲等》に規定する「継続的に供与される経済的な利益のうち、その供与される利益の額が毎月おおむね一定であるもの」とは、その役員が受ける経済的な利益の額が毎月おおむね一定であるものをいうのであるから、例えば、次に掲げるものはこれに該当することに留意する。
(1) 9−2−9の(1),(2)又は(8)に掲げる金額でその額が毎月おおむね一定しているもの
(2) 9−2−9の(6)又は(7)に掲げる金額(その額が毎月著しく変動するものを除く。)
(3) 9−2−9の(9)に掲げる金額で毎月定額により支給される渡切交際費に係るもの
(4) 9−2−9の(10)に掲げる金額で毎月負担する住宅の光熱費、家事使用人給料等(その額が毎月著しく変動するものを除く。)
(5) 9−2−9の(11)及び(12)に掲げる金額で経常的に負担するもの
第3款 定期同額給与―新設
(定期同額給与の意義)
9−2−12 法第34条第1項1号《定期同額給与》の「その支給時期が1月以下の一定の期間ごと」である給与とは、あらかじめ定められた支給基準(慣習によるものを含む。)に基づいて、毎日、毎週、毎月のように月以下の期間を単位として規則的に反復又は継続して支給されるものをいうのであるから、例えば、非常勤役員に対し年俸又は事業年度の期間俸を年1回又は年2回所定の時期に支給するようなものは、たとえその支給額が各月ごとの一定の金額を基礎として算定されているものであっても、同号に規定する定期同額給与には該当しないことに留意する。
(注) 当該非常勤役員に対する年俸又は期間俸等の給与につき令第69条第2項《事前確定届出給与の届出》に定めるところに従って納税地の所轄税務署長に届出をしている場合には、当該給与は法第34条第1項第2号《事前確定届出給与》に規定する給与に該当する。
(経営の状況の著しい悪化に類する理由)
9−2−13 令第69条第1項第2号《定期同額給与の範囲等》に規定する「経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由」とは、経営状況が著しく悪化したことなどやむを得ず役員給与を減額せざるを得ない事情があることをいうのであるから、法人の一時的な資金繰りの都合や単に業績目標値に達しなかったことなどはこれに含まれないことに留意する。
第4款 事前確定届出給与―新設
(事前確定届出給与の意義)
9−2−14 法第34条第1項第2号《事前確定届出給与》に規定する給与は、所定の時期に確定額を支給する旨の定めに基づいて支給される給与をいうのであるから、同号の規定に基づき納税地の所轄税務署長へ届け出た支給額と実際の支給額が異なる場合にはこれに該当しないこととなり、原則として、その支給額の全額が損金不算入となることに留意する。
(確定額の意義)
9−2−15 法第34条第1項第2号《事前確定届出給与》の「確定後」には、現物資産により支給するもの、支給額の上限のみを定めたもの及び一定の条件を付すことにより支給額が変動するようなものは、これに含まれない。
(職務の執行を開始する日)
9−2−16 令第69条第2項《事前確定届出給与の届出》の「職務の執行を開始する日」とは、その役員がいつから就任するかなど個々の事情によるのであるが、例えば、定時株主総会において役員に選任されその日に就任した者及び定時株主総会の開催日に現に役員である者(同日に退任する者を除く。)にあっては、当該定時株主総会の開催日となる。
第5款 損金の額に算入される利益連動給与―新設
(業務執行役員の意義)
9−2−17 業務執行役員(法第34条第1項第3号《損金の額に算入される利益連動給与》に規定する業務執行役員をいう。以下9−2−19において同じ。)とは、法人の業務を執行する役員をいうのであるから、例えば、法人の役員であっても、取締役会設置会社における代表取締役以外の取締役のうち業務を執行する取締役として選定されていない者、社外取締役、監査役及び会計参与は、これに含まれないことに留意する。
(確定額を限度としている算定方法の意義)
9−2−18 法第34条第1項第3号イ(1)《損金の額に算入される利益連動給与》の「確定額を限度としている算定方法」とは、その支給額の上限が具体的な金額をもって定められていることをいうのであるから、例えば、「経常利益○○%を限度として支給する。」という定め方は、これに当たらない。
(算定方法の内容の開示)
9−2−19 法第34条第1項第3号イ(3)《損金の額に算入される利益連動給与》の客観的な算定方法の内容の開示とは、業務執行役員のすべてについて、当該執行役員ごとに次に掲げる事項を開示することをいうのであるから、留意する。
(1) その利益連動給与の算定の基礎となる利益に関する指標
(2) 支給の限度としている確定額
(3) 客観的な算定方法の内容
(注) 算定方法の内容の開示に当たっては、個々の業務執行役員ごとに算定方法の内容が明らかになるものであれば、同様の算定方法を採る利益連動給与について包括的に開示することとしていても差し支えない。
(利益に関する指標の数値が確定した時期)
9−2−20 令第69条第8項《損金の額に算入される利益連動給与》の規定の適用上、利益に関する指標の数値が確定した時とは、法人が会社法第438条第2項《計算書類等の定時株主総会への提出等》の規定により定時株主総会において計算書類の承認を受けた時をいう。
(注) 法人が同法第439条《会計監査人設置会社の特則》の規定の適用を受ける場合には、取締役が計算書類の内容を定時株主総会へ報告した時となる。
第6款 過大な役員給与の額
(役員に対して支給した報酬の額の範囲)
9−2−21 令第70条第1号イ《過大な役員給与の額》に規定する「その役員に対して支給した給与の額」には、いわゆる役員報酬のほか、当該役員が使用人兼務役員である場合に当該役員に対して支給するいわゆる使用人分の給料、手当等を含むことに留意する。
(使用人としての職務に対するものを含めないで役員給与の限度額等を定めている法人)
9−2−22 令第70条第1号ロ《限度額等を超える役員給与の額》に規定する「使用人としての職務に対するものを含めないで当該限度額等を定めている法人」とは、定款又は株主総会、社員総会若しくはこれらに準ずるものにおいて役員給与の限度額等に使用人兼務役員の使用人分の給与を含めない旨を定め又は決議している法人をいう。
(使用人分の報酬の適正額)
9−2−23 使用人兼務役員に対する使用人分の給与令第70条第1号ロ《限度額等を超える役員給与の額》に定める役員給与の限度額等に含めていない法人が、使用人兼務役員に対して使用人分の給与を支給した場合には、その使用人分の給与の額のうち当該使用人兼務役員が現に従事している使用人の職務とおおむね類似する職務に従事する使用人に対して支給した給与の額(その給与の額が特別の事情により他の使用人に比して著しく多額なものである場合には、その特別の事情がないものと仮定したときにおいて通常支給される額)に相当する金額は、原則として、これを使用人分の給与として相当な金額とする。この場合において、当該使用人兼務役員が現に従事している使用人の職務の内容等からみて比準すべき使用人として適当とする者がいないときは、当該使用人兼務役員が役員となる直前に受けていた給与の額、その後のベースアップ等の状況、使用人のうち最上位にある者に対して支給した給与の額等を参酌して適正に見積った金額によることができる。
(使用人兼務役員に対する経済的な利益)
9−2−24 法人が使用人兼務役員に対して供与した経済的な利益(住宅等の貸与をした場合の経済的な利益を除く。)が他の使用人に対して供与されている程度のものである場合には、その経済的な利益は使用人としての職務に係るものとする。
(海外在勤役員に対する滞在手当等)
9−2−25 法人が海外にある支店、出張所等に勤務する役員に対して支給する滞在手当等の金額を令第70条第1号ロ《限度額等を超える役員給与の額》に定める役員給与の限度額等に含めていない場合には、同条の規定の適用については、当該滞在手当等の金額のうち相当と認められる金額は、これを当該役員に対する給与の額に含めないものとする。
(他の使用人に対する賞与の支給時期と異なる時期に支給したものの意義)
9−2−26 法人が使用人兼務役員に対してその使用人としての職務に対する賞与を、他の使用人に対する賞与の支給時期に未払金として経理し、他の役員への給与の支給時期に支払ったような場合には、当該賞与は、令70条第3号《過大な役員給与の額》に規定する「他の使用人に対する賞与の支給時期と異なる時期に支給したもの」に該当することに留意する。
(使用人が役員となった直後に支給される賞与等)
9−2−27 使用人であった者が役員となった場合又は使用人兼務役員であった者が令第71条第1項各号《使用人兼務役員とされない役員》に掲げる役員となった場合において、その直後にその者に対して支給した賞与の額のうちその使用人又は使用人兼務役員であった期間に係る賞与の額として相当であると認められる部分の金額は、使用人又は使用人兼務役員に対して支給した賞与の額として認める。
第7款 退職給与
(役員に対する退職給与の損金算入の時期)
9−2−28 退職した役員に対する退職給与の額の損金算入の時期は、株主総会の決議等によりその額が具体的に確定した日の属する事業年度とする。ただし、法人がその退職給与の額を支給った日の属する事業年度においてその支給った額につき損金経理をした場合には、これを認める。
(退職年金の損金算入の時期)
9−2−29 法人が退職した役員又は使用人に対して支給する退職年金は、当該年金を支給すべき時の損金の額に算入すべきものであるから、当該退職した役員又は使用人に係る年金の総額を計算して未払金等に計上した場合においても、退職の際に退職給与引当金勘定の金額を取り崩しているといないとにかかわらず、当該未払金等に相当する金額を損金の額に算入することはできないことに留意する。
(使用人兼務役員に支給した退職給与)
9−2−30 法人が退職した使用人兼務役員に対して支給すべき退職給与を役員分と使用人分とに区分して支給した場合においても、法第34条第2項《役員給与の損金不算入》の規定の適用については、その合計額によりその支給額が不相当に高額であるかどうかを判定する。
(厚生年金基金からの給付等がある場合)
9−2−31 退職した役員が、その退職した法人から退職給与の支給を受けるほか、既往における使用人兼務役員としての勤務に応ずる厚生年金基金からの給付、確定給付企業年金法第3条第1項《確定給付企業年金の実施》に規定する確定給付企業年金に係る規約(以下この章において「確定給付企業年金規約」という。)に基づく給付、確定拠出年金法第4条第3項《承認の基準等》に規定する企業型年金規約(以下この章において「確定拠出企業型年金規約」という。)に基づく給付又は適格退職年金契約に基づく給付を受ける場合には、当該給付を受ける金額(厚生年金基金からの給付額については、厚生年金保険法第132条第2項《年金給付の基準》に掲げる額を超える部分の金額に限る。)をも勘案してその退職給与の額が不相当に高額であるかどうかの判定を行うものとする。
(役員の分掌変更等の場合の退職給与)
9−2−32 法人が役員の分掌変更又は改選による再任等に際しその役員に対し退職給与として支給した給与については、その支給が、例えば次に掲げるような事実があったことによるものであるなど、その分掌変更等によりその役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあると認められることによるものである場合には、これを退職給与として取り扱うことができる。
(1)常勤役員が非常勤役員(常時勤務していないものであっても代表権を有する者及び代表権は有しないが実質的にその法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者を除く。)になったこと。
(2)取締役が監査役(監査役でありながら実質的にその法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者及びその法人の株主等で令第71条第1項第5号《使用人兼務役員とされない役員》に掲げる要件のすべてを満たしている者を除く。)になったこと。
(3)分掌変更等の後におけるその役員(その分分掌変更等の後においてもその法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者を除く。)が激減(おおむね50%以上の減少)したこと。
(注) 本文の「退職給与として支給した給与」には、原則として、法人が未払金等に計上した場合の当該未払金等の額は含まれない。
(被合併法人の役員に対する退職給与の損金算入)
9−2−33 合併に際し退職した当該合併に係る被合併法人の役員に支給する退職給与の額が合併承認総会等において確定されない場合において、被合併法人が退職給与として支給すべき金額を合理的に計算し、合併の日の前日の属する事業年度において未払金として損金経理したときは、これを認める。
(合併法人の役員となった被合併法人の役員等に対する退職給与)
9−2−34 9−2−33は、被合併法人の役員であると同時に合併法人の役員を兼ねている者又は被合併法人の役員から合併法人の役員となった者に対し、合併により支給する退職給与について準用する。
(退職給与の打切支給)
9−2−35 法人が、中小企業退職金共済制度又は確定拠出年金制度への移行、定年の延長等に伴い退職給与規程を制定又は改正し、使用人(定年延長の場合にあっては、旧定年に到達した使用人をいう。)に対して退職給与を打切支給した場合において、その支給をしたことにつき相当の理由があり、かつ、その後は既往の在職年数を加味しないこととしているときは、その支給した退職給与の額は、その支給した日の属する事業年度の損金の額に算入する。
(注) この場合の打切支給には、法人が退職給与を打切支給したこととしてこれを未払金等に計上した場合は含まれない。
(使用人が役員となった場合の退職給与)
9−2−36 法人の使用人がその法人の役員となった場合において、当該法人がその定める退職給与規程に基づき当該役員に対してその役員となった時に使用人であった期間に係る退職給与として計算される金額を支給したときは、その支給した金額は、退職給与としてその支給をした日の属する事業年度の損金の額に算入する。
(注) 9−2−35の(注)は、この取扱いを適用する場合について準用する。
(役員が使用人兼務役員に該当しなくなった場合の退職給与)―新設
9−2−37 使用人兼務役員であった役員が、法第34条第1項《役員給与の損金不算入》に規定する使用人としての職務を有する役員に該当しないこととなった場合において、その使用人兼務役員であった期間に係る退職給与として支給した金額があるときは、たとえその額がその使用人としての職務に対する退職給与の額として計算されているときであっても、その支給した金額は、当該役員に対する給与(退職給与を除く。)とする。
ただし、その退職給与として支給した給与が次のすべてに該当するときは、その支給した金額は使用人としての退職給与として取り扱うものとする。
(1) 当該給与の支給の対象となった者が既往に使用人から使用人兼務役員に昇格した者(その使用人であった期間が相当の期間であるものに限る。)であり、かつ、当該者に対しその昇格をした時にその使用人であった期間に係る退職給与の支給をしていないこと。
(2) 当該給与の額が、使用人としての退職給与規程に基づき、その使用人であった期間及び使用人兼務役員であった期間を通算してその使用人としての職務に対する退職給与として計算されており、かつ、当該退職給与として相当であると認められる金額であること。
(使用人から役員となった者に対する退職給与の特例)
9−2−38 法人が、新たに退職給与規程を制定し又は従来の退職給与規程を改正して使用人から役員となった者に対して退職給与を支給することとした場合において、その制定等の時にすでに使用人から役員になっている者の全員に対してそれぞれの使用人であった期間に係る退職給与として計算される金額をその制定等の時に支給し、これを損金の額に算入したときは、その支給が次のいずれにも該当するものについては、これを認める。
(1) 既往において、これらの者に対し使用人であった期間に係る退職給与の支給(9−2−35に該当するものを除く。)をしたことがないこと。
(2) 支給した退職給与の額が、その役員が役員となった直前に受けていた給与の額を基礎とし、その後のベースアップの状況等を参酌して計算されるその退職給与の額として相当な額であること。
(個人事業当時の在職期間に対応する退職給与の損金算入)
9−2−39 個人事業を引き継いで設立された法人が個人事業当時から引き続き在職する使用人の退職により退職給与を支給した場合において、その退職が設立後相当期間経過後に行われたものであるときは、その支給した退職給与の額を損金の額に算入する。
第8款 使用人給与
(生計の支援を受けているもの)
9−2−40 令第72条の3第3号《特殊関係使用人の範囲》に規定する「役員から生計の支援を受けているもの」とは、当該役員から給付を受ける金銭その他の財産又は給付を受けた金銭その他の財産の運用によって生ずる収入を生活費に充てている者をいう。
(生計を一にすること)
9−2−41 法人が令第72条の3第4号《特殊関係使用人の範囲》により特殊関係使用人の判定を行う場合については、1−3−4《生計を一にすること》を準用する。
(厚生年金基金からの給付等がある場合の不相当に高額な部分の判定)
9−2−42 法人が法第36条《過大な使用人給与の損金不算入》の規定により特殊関係使用人に対して支給する退職給与の額のうち不相当に高額な部分の金額を判定する場合において、退職した特殊関係使用人が、その退職した法人から退職給与の支給を受けるほか、厚生年金基金からの給付、確定給付企業年金規約に基づく給付、確定拠出企業型年金規約に基づく給付若しくは適格退職年金契約に基づく給付又は独立行政法人勤労者退職金共済機構若しくは所得税法施行令第74条第5項《特定退職金共済団体》に規定する特定退職金共済団体が行う退職金共済契約に基づく給付等を受ける場合には、当該給付を受ける金額(厚生年金基金からの給付額については、厚生年金保険法第132条第2項《年金給付の基準》に掲げる額を超える部分の金額に限る。)をも勘案して法第36条に規定する不相当に高額な部分の金額であるかどうかの判定を行うものとする。
(支給額の通知)
9−2−43 法人が支給日に在職する使用人のみに賞与を支給することとしている場合のその支給額の通知は、令第72条の5第2号イの支給額の通知には該当しないことに留意する。
(同時期に支給を受けるすべての使用人)
9−2−44 法人が、その使用人に対する賞与の支給について、いわゆるパートタイマー又は臨時雇い等の身分で雇用している者(雇用関係が継続的なものであって、他の使用人と同様に賞与の支給の対象としている者を除く。)とその他の使用人を区分している場合には、その区分ごとに、令第72条の5第2号イの支給額の通知を行ったかどうかを判定することができるものとする。
第9款 転籍、出向者に対する給与等
(出向先法人が支出する給与負担金)
9−2−45 法人の使用人が他の法人に出向した場合において、その出向した使用人(以下「出向者」という。)に対する給与を出向元法人(出向者を出向させている法人をいう。以下同じ。)が支給することとしているため、出向先法人(出向元法人から出向者の出向を受けている法人をいう。以下同じ。)が自己の負担すべき給与(退職給与を除く。)に相当する金額(以下9−2−46までにおいて「給与負担金」という。)を出向元法人に支出したときは、当該給与負担金の額は、出向先法人におけるその出向者に対する給与(退職給与を除く。)として取り扱うものとする。
(注)
1 この取扱いは、出向先法人が実質的に給与負担金の性質を有する金額を経営指導料等の名義で支出する場合にも適用がある。
2 出向者が出向先法人において役員となっている場合の給与負担金の取扱いについては、9−2−46による。
(出向先法人が支出する給与負担金に係る役員給与の取扱い
9−2−46 出向者が出向先法人において役員となっている場合において、次のいずれにも該当するときは、出向先法人が支出する当該役員に係る給与負担金の支出を出向先法人における当該役員に対する給与の支給として、法第34条《役員給与の損金不算入》の規定が適用される。
(1) 当該役員に係る給与負担金の額につき当該役員に対する給与として出向先法人の株主総会、社員総会又はこれらに準ずるものの決議がされていること。
(2) 出向契約等において当該出向者に係る出向期間及び給与負担金の額があらかじめ定められていること。
(注)
1 本文の取扱いの適用を受ける給与負担金について、同条第1項第2号《事前確定届出給与》の規定の適用を受ける場合には、出向法人がその納税地の所轄税務署長にその出向契約等に基づき支出する給与負担金に係る定めの内容に関する届出を行うこととなる。
2 出向先法人が給与負担金として支出した金額が出向元法人が当該出向者に支給する給与の額を超える場合のその超える部分の金額については、出向先法人にとって給与負担金としての性格はないことに留意する。
(出向者に対する給与の較差補てん)
9−2−47 出向元法人が出向先法人との給与条件の較差を補てんするため出向者に対して支給した給与の額(出向先法人を経て支給した金額を含む。)は、当該出向元法人の損金の額に算入する。
(注) 出向元法人が出向者に対して支給する次の金額は、いずれも給与条件の較差を補てんするために支給したものとする。
1 出向先法人が経営不振等で出向者に賞与を支給することができないため出向元法人が当該出向者に対して支給する賞与の額
2 出向先法人が海外にあるため出向元法人が支給するいわゆる留守宅手当の額
(出向先法人が支出する退職給与の負担金)
9−2−48 出向先法人が、出向者に対して出向元法人が支給すべき退職給与の額に充てるため、あらかじめ定めた負担区分に基づき、当該出向者の出向期間に対応する退職給与の額として合理的に計算された金額を定期的に出向元法人に支出している場合には、その支出する金額は、たとえ当該出向者が出向先法人において役員となっているときであっても、その支出をする日の属する事業年度の損金の額に算入する。
(出向者が出向元法人を退職した場合の退職給与の負担金)
9−2−49 出向者が出向元法人を退職した場合において、出向先法人がその退職した出向者に対して出向元法人が支給する退職給与の額のうちその出向期間に係る部分の金額を出向元法人に支出したときは、その支出した金額は、たとえ当該出向者が出向先法人において引き続き役員又は使用人として勤務するときであっても、その支出をした日の属する事業年度の損金の額に算入する。
(出向先法人が出向者の退職給与を負担しない場合)
9−2−50 出向先法人が出向者に対して出向元法人が支給すべき退職給与の額のうちその出向期間に係る部分の金額の全部又は一部を負担しない場合においても、その負担しないことにつき相当な理由があるときは、これを認める。
(出向者に係る適格退職年金契約の掛金等)
9−2−51 出向元法人が適格退職年金契約を締結している場合において、出向先法人があらかじめ定めた負担区分に基づきその出向者に係る掛金又は保険料(過去勤務債務等に係る掛金又は保険料を含む。)の額を出向元法人に支出したときは、その支出した金額は、その支出をした日の属する事業年度の損金の額に算入する。
(転籍者に対する退職給与)
9−2−52 転籍した使用人(以下「転籍者」という。)に係る退職給与につき転籍前の法人における在職年数を通算して支給することとしている場合において、転籍前の法人及び転籍後の法人がその転籍者に対して支給した退職給与の額(相手方である法人を経て支給した金額を含む。)については、それぞれの法人における退職給与とする。ただし、転籍前の法人及び転籍後の法人が支給した退職給与の額のうちにこれらの法人の他の使用人に対する退職給与の支給状況、それぞれの法人における在職期間等からみて明らかに相手方である法人の支給すべき退職給与の額の全部又は一部を負担したと認められるものがあるときは、その負担したと認められる部分の金額は、相手方である法人に贈与したものとする。
第10款 特殊支配同族会社の役員給与―新設
(業務主宰役員の意義)
9−2−53 法第35条第1項《特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入》に規定する「法人の業務を主宰している役員」とは、会社の経営に最も中心的に関わっている役員1人をいう。この場合、最も中心的に関わっているかは、事業計画の策定、多額の融資契約の実行、人事権の行使等に際しての意思決定の状況や役員給与の多募等を総合的に勘案して判定する。
(常務に従事する役員の意義)
9−2−54 法第35条第1項《特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入》に規定する「常務に従事する役員」とは、会社の経営に関する業務を役員として実質的に、日常継続的に遂行している役員をいう。
(注)
1 使用人兼務役員のうち、その者に対する役員給与のうち役員としての職務に対する給与がその会社の使用人としての職務に対する給与を超えるような者は「常務に従事する役員」に該当するが、単に取締役会の構成員として業務執行に関する意思決定に参画するだけの者は「常務に従事する役員」に該当しない。
2 会計参与や監査役は、通常は「常務に従事する役員」に該当しない。
(特殊支配同族会社の判定)
9−2−55 法第35条第1項《特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入》に規定する特殊支配同族会社(以下9−2−56において「特殊支配同族会社」という。)に該当するかどうかの判定に当たっては、1−3−1《株式会社における同族会社の判定》から1−3−8《同一の内容の議決権を行使することに同意している者がある場合の同族会社の判定》までの取扱い(1−3−5《同族会社の判定の基礎となる株主等》の取扱いを除く。)を準用する。
(基準期間に含まれない事業年度等)
9−2−56 特殊支配同族会社の当該事業年度開始の日前3年以内に開始した各事業年度(その事業年度が連結事業年度に該当する場合には、当該連結事業年度。以下9−2−56において同じ。)のうちに、特殊支配同族会社に該当しない事業年度のうち、最も新しい事業年度をいう。)前の各事業年度は、当該各事業年度のうちいずれかの事業年度が特殊支配同族会社に該当するときであっても、令第72条の2第5項《特殊支配同族会社の基準所得金額の計算》に規定する基準期間(以下9−2−57において「基準期間」という。)に含まれない。
(基準期間における期末業務主宰役員等の判定)
9−2−57 基準期間に含まれる各事業年度(その事業年度が連結事業年度に該当する場合には、当該連結事業年度、以下9−2−57において同じ。)の中途において業務主宰役員に異動があった場合において、令72条の2第11項《業務主宰役員給与額の意義》に規定する期末業務主宰役員又は期中業務主宰役員に該当するかどうかは、当期基準期間に含まれる各事業年度の終了の時においてそれぞれ判定する。
(損金不算入額の特例計算に関する書類の書式)
9−2−58 令第72条の2第4項《特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入額の特例計算》に規定する「合算対象給与額その他財務省令で定める事項について記載した書類」は、付表書式(これに準ずる書式を含む。)による。
第11款 新株予約権を対価とする費用等―新設
(役務の提供の対価として発行される新株予約権)
9−2−59 法第54条第1項《新株予約権を対価とする費用の帰属事業年度も特例等》に規定する「当該役務の提供の対価として当該個人に生ずる債権を当該新株予約権と引換えにする払込みに代えて相殺すべきもの」に該当するかどうかは、例えば、次の(1)及び(2)に掲げる事実があるかどうかにより判定することに留意する。
(1) 当該新株予約権の発行に係る決議において、当該新株予約権の払込金額の払込みに代えて、当該新株予約権を発行する法人に対する役務の提供に係る債権をもって相殺することとされていること。
(2) 法人が、当該新株予約権を対価とする役務の提供につき、その提供に応じてその確定した決算において費用として経理していること。
第12款 株式譲渡請求権に係る自己株式の譲渡
(株式譲渡請求権の意義)
9−2−60 令第136条の4第4項《株式譲渡請求権の行使があった場合の所得の計算》に規定する株式譲渡請求権は、商法等の一部を改正する等の法律(平成13年法律第79号)第1条《商法の一部改正》の規定による改正前の商法第210条ノ2第2項《取締役又は使用人に譲渡するための自己株式の取得》の決議に基づいて付与したものに限られるのであるから、商法上有効な決議に基づかず付与された株式譲渡請求権及び商法上有効な決議の内容に従わないで付与された株式譲渡請求権に基づく権利行使については、令第136条の4の規定の適用がないことに留意する。
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